てんてんの部屋 ば・どーせーやー
東海道新居宿 ふるさと再発見
湖西市新居町の橋本にあった、浜名の橋を詠んだ短歌
湖西市新居町浜名、橋本にあった浜名の橋は長さ167メートル、幅4メートル、高さ5メートルほどで、平安時代の貞観4年(862)に架けられ、当時は浜名湖から太平洋に注いでいた。

浜名湖がまだ海とつながっていなかった当時は、舞阪側より歩いて新居橋本まで来ることができた。

北に高師山、南に太平洋を眺めるこの地は、とても風光明媚な所だったようで、短歌、和歌に多数詠まれている。
そんな和歌、短歌を調べてみた。

浜名の橋跡 元浜名橋

かへる浪 君にとのみぞ ことづてし 浜名の橋の 夕暮れの空 (源 頼朝)

潮みてる ほどに行かふ 旅人や 浜名の橋と 名付け初めけん (平 兼盛)

高師山 松に夕いる 鵠の 橋もとかけて 月渡る哉 (五條内府)

影たえて 下ゆく水も かすみけり 浜名の橋の 春の夕暮 (藤原定家)

あづま路の 浜名の橋に 引く駒も さぞ待ち渡る 大阪の関 (藤原定家)

霧はるる 浜名の橋の たえだえに あらはれわたる 松のしき波 (藤原定家)

うち渡す 浜名のはしに 入塩の 棚なし小舟 誰かこくらん (藤原家隆)

橋もとや あらぬ渡りと 聞きしにも 猶すぎかねつ 松の村立 (源 光行)

都にて ききわたりしに かわらぬは 浜名の橋の 松の村立 (慈鎮)

浜名川 湊はるかに 見わたせば 松原めぐる 海士(あま)のつり舟 (宗尊親王)

浜名川 夕汐(いりしほ)さむき 山風に 高師の沖も あれまさる也 (小宰相)

風わたる 濱名の橋の 夕しほに さされてのぼる あまの釣船 (藤原為家)

浜名川 心にかけて 夕暮れは 人や尋ねん 橋本の里 (藤原為家)

高師山 はるかに見ゆる ふじの根を 行くなる人に 尋ねてぞしる (藤原為家)

たかし山 夕こえはてて やすらへば 麓の浜に 藻塩やくみゆ (藤原為家)

東路や 今朝立ちくれば 蝉の声 たかしの山に 今ぞ鳴くなる (藤原仲実)

あづま路の 浜名の橋を きて見れば 昔恋しき わたりなりけり  (大江広経)

恋しくは 浜名の橋を いでてみよ 下行く水に 影やみゆると (作者未詳)古今和歌

澄み渡る 心も清し 白妙の 浜名の橋の 秋の夜の月  (藤原光俊)

たかし山 夕越え暮れて 麓なる 浜名の橋を 月に見るかな (北条政村)

初雁も 雲井にいまぞ なき渡る 浜名の橋の 秋霧の上に (藤原俊成女)

朝ぼらけ 浜名の橋は とだえして 霞をわたる 春の旅人 (衣笠家良[続後撰])

朝風に 湊をいづる 友船は 高師の山の もみじなりけり (西行)

遠つあふみ 浜名の橋の 秋風に 月すむ浦を むかし見しかな (賀茂真淵)

高師山 くもるとみれば ほどもなく 浜名の橋に かかる夕立 (本居宣長)

現在の浜名川(元浜名橋付近) 旧東海道(高師山ふもと付近)
高師山と旧東海道 手前に浜名川、向こうに東海道と高師山

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